藤井聡太が王位戦挑戦!最年長タイトルで百折不撓の木村一基九段とは?

将棋盤スポーツ

将棋の藤井聡太七段が、タイトルの棋聖戦に続いて王位戦にも挑戦することになりました。

 

王位戦の挑戦者決定戦で永瀬拓矢二冠に勝ち、見事に王位戦への挑戦権も獲得しました。

タイトルの棋聖戦で渡辺明三冠との五番勝負の真っ最中ですが、これから王位戦の対局予定も控えることになります。

 

藤井聡太七段が王位戦でタイトルをかけて戦う相手は、木村一基王位(九段)になります

木村王位は、現在のタイトル保持者の中では最年長の年齢の棋士で、藤井七段とは30歳もの年齢差があります。

 

現在47歳の木村王位と17歳の藤井七段という、親子と言っていい2人の対局に注目が集まっています。

 

藤井聡太七段の最年少でのタイトル王位の獲得かどうかに目が活きがちですが、実は木村一基王位にも注目なんです。

 

実は、木村王位は最年長のタイトル保持者の棋士なのですが、これまでのタイトル獲得までには並々ならぬ苦労がありました。

百折不撓(ひゃくせつふとう)」という言葉で表現されるくらいなんです。

 

藤井七段が木村王位に挑戦する王位戦について、そして王位のタイトルを防衛できるかに注目の木村一基王位について詳しくまとめます。

 

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藤井聡太七段が挑戦する将棋タイトルの王位戦の序列や歴史


王位戦は、将棋のプロの世界にある8つのタイトルのうちの1つです。

 

将棋の8大タイトルの一般的な序列は、以下になっています。

  1. 竜王
  2. 名人
  3. 叡王戦
  4. 王位戦
  5. 王座戦
  6. 棋王戦
  7. 王将戦
  8. 棋聖戦

先日に藤井七段が挑戦権を獲得した棋聖戦は、8つのタイトルで最も下の序列ですが、王位戦は上の序列のタイトルです。

(序列は、優勝賞金額で主に決められているそうです)

 

王位戦は1960年に第1回が開催され、今年で60年を迎える歴史のあるタイトル戦です

過去には、大山康晴、中原誠、羽生善治の3人の棋士が、永世称号である「永世王位」(通算10期か連続5期達成)も獲得しています。

 

木村一基王位は「ぼやきの名言」と「百折不撓」で有名な棋士

現在、王位タイトルを保持している棋士である、木村一基九段のプロフィールを簡単にまとめます。

生年月日:1973年6月23日(王位戦開催時の年齢47歳)
プロ入り年月日:1997年4月1日(当時23歳)

段位:九段
棋士番号:222
出身地:千葉県四街道市
師匠:故・佐瀬勇次(名誉九段)

木村一基王位は、1985年の小学校6年生のときに将棋の奨励会に入ってプロ棋士を目指し始めます。

しかし、なかなかプロ棋士の四段まで昇段できず、10年以上かかった23歳の年齢でようやく将棋のプロ入りを果たしました

 

いわゆる遅咲きの棋士なんです。

 

しかし、プロ入り後は勝率がかなり高くて「勝率君」と棋士仲間から呼ばれるほど

年間で勝率8割超えと60勝以上を同時達成した記録もあるんですよ

 

ちなみに、年間で勝率8割超えと60勝以上を同時達成した棋士は、長い将棋の歴史でも過去にたった2人だけなんです。

その偉大な記録を達成したもう1人の棋士が藤井聡太七段だったりするから、またおもしろいですね。

 

将棋の歴史上で最年長での初タイトル獲得を記録した


勝率がとても高く、勝率と勝ち数の素晴らしい記録を作っている木村一基九段です。

しかし、その素晴らしい実力とは裏腹に、初タイトル獲得にはすごく苦労してきました

 

2005年の32歳の年齢で、竜王戦で初めてタイトル獲得に挑戦しますが、当時の渡辺明竜王に7番勝負を4連敗してしまいます。

そこから、何度もタイトル獲得に挑戦するも、挑戦者決定戦や本戦で惜しくもタイトルが獲れないことが続きました。

 

そして、昨年の2019年に挑戦した王位戦で当時の豊島将之王位に4勝3敗として、タイトル7回目の挑戦でようやく初めてのタイトルを獲得しました

 

当時の年齢46歳3ヶ月での初タイトル獲得は将棋史上の最年長記録となります

(それまでの初タイトル獲得の最年長記録は、有吉道夫九段が37歳6ヶ月で棋聖のタイトル獲得でした)

 

タイトルを獲るまで7回挑戦というのも、歴代で最多挑戦数での初タイトル獲得です。

王位を獲得したときに涙を流した姿が、とても印象に残っていますね。

 

「中年の星」とたたえられ、座右の銘である「百折不撓(ひゃくとうふくつ)」(何度失敗してもくじけないという意味の四字熟語)を自ら表したようでした

今回の王位戦は、そんな木村王位の初のタイトル獲得からの初の防衛戦となるんです。

 

「ぼやきの名言」や対局解説にも定評のある粘り強いベテラン棋士

木村一基王位は、「ぼやき」でも知られる棋士です。

 

対局後の感想戦で、よくぼやきが出るのが将棋ファンには有名です。

ぼやきの名言」と呼ばれることもあるんだとか。

 

ただ、ぼやきの名言だけでなく、こんな素晴らしい名言もあります。

「負けと知りつつ、目を覆うような手を指して頑張ることは結構辛く、抵抗がある。でも、その気持ちをなくしてしまったら、きっと坂道を転げ落ちるかのように、転落していくんだろう」

 

この言葉は、木村一基王位の粘り強さをとてもよく表している名言です

勝負をあきらめないのが木村王位の特徴で、普通は投了(ギブアップ)してしまうような局面でも、自分の中ではっきりするまでとにかく指し続ける場合が多いんです。

 

この粘り強さが、遅咲きでも最年長のタイトル獲得の悲願につながったんでしょうね。

 

 

そして、木村王位は将棋の解説の評判がとても高いです

わかりやすく丁寧で、とぼけたり毒舌を混ぜたりで、聞いていてとても楽しい解説をしてくれます。

 

公式戦で木村一基王位と藤井七段と対局するのは王位戦が初めてになる

木村一基王位は、藤井聡太七段とは王位戦まで公式戦で対局したことは一度もありません。

 

しかし、イベントなどの非公式戦では4回対局したことがあり、藤井聡太七段が3勝1敗と勝ち越しています

非公式戦での3勝1敗ですから、ほとんど差がないと言っていいでしょう。

 

初の公式戦となる王位戦では、どちらが勝ち越してもおかしくないです。

どちらが優勢ということもなく、7番勝負の結果が楽しみですね。

 

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藤井聡太七段が挑戦する王位戦の対局予定まとめ

7月から予定されている、王位戦の本戦の対局予定は以下になっています。

(立ち合いや記録係がまだ決定していないところは空白)

対局日対局場立ち合い・記録係
1番7月1・2日(水・木)ホテルアークリッシュ豊橋

(愛知県豊橋市)

立会:谷川浩司九段
副立会:山崎隆之八段
記録係:中西悠真三段
2番7月13・14日(月・火)ホテルエミシア札幌

(北海道札幌市)

立会:深浦康市九段
副立会:野月浩貴八段
記録係:広森航汰三段
3番8月4・5日(火・水)中の坊瑞苑

(兵庫県神戸市)

立会:淡路仁茂九段
副立会:
記録係:
4番8月19・20日(水・木)大濠公園能楽堂

(福岡県福岡市)

立会:中田功八段
副立会:豊川孝弘七段
記録係:
5番8月31・9月1日(月・火)渭水苑

(徳島県徳島市)

立会:中村修九段
副立会:武市三郎七段
記録係:
6番9月14・15日(月・火)元湯 陣屋

(神奈川県秦野市)

立会:島朗九段
副立会:高見泰地七段
記録係:
7番9月28・29日(月・火)東京・将棋会館

(東京都渋谷区)

立会:
副立会:
記録係:

日本将棋連盟の公式サイトより

 

王位戦は全部で7番勝負で、どちらかが4勝した時点で終わりとなり、4勝したほうが王位のタイトルを獲得します

 

第一番勝負が、いきなり藤井聡太七段の地元の愛知県で開催なんですね。

これは、1局目から大注目の対局になりそうです。

 

木村王位と藤井七段のどちらが勝っても大きな快挙と話題になる

藤井聡太七段の挑戦する王位戦と、王位のタイトルを獲得している木村一基九段について、そして対局予定についてまとめました。

 

棋聖戦のほかに、藤井聡太七段が史上最年少での初タイトル獲得になるかもしれない王位戦です。

その対局相手が、昨年に史上最年長で初タイトル獲得した木村一基王位というのがなんとも感慨深いですね。

 

木村一基王位は藤井七段のことを「彼は子供ではない」と言っています。

藤井七段の強さを称賛していて、王位戦の本戦では全力で指してくるのは間違いないでしょう。

 

藤井七段は飛ぶ鳥を落とす勢いで勝ち続けている若手棋士ですが、木村王位は粘り強さと経験豊富なベテラン棋士です

特に、木村王位はタイトル戦への出場経験が棋士の中でトップクラスに多いので、藤井七段より経験面では優位でしょう。

 

 

王位戦は、木村王位と藤井七段のどちらがタイトルを獲得しても、将棋界にとって大きな歴史となります。

最年長タイトル獲得棋士が初の防衛戦で勝利するのか、それとも最年少タイトル挑戦棋士が勝利するのか。

 

とても楽しみな対局カードで、どんな形勢や棋譜になるのか・・・

今年の王位戦は、棋聖戦以上の注目になるかもしれません。

 

王位戦本戦の7番勝負の対局が、今から待ち遠しいですね。

 

棋聖戦とタイトル獲得できたときの昇段については、「藤井聡太がタイトル棋聖戦に勝利したら年収は?八段への条件は満たす?」で詳しく解説しています。

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