梅雨が明けると、夏の暑さが一気に厳しくなってきますね。
そして、立秋を迎えて暦の上では秋なのにまだまだ暑い時期が続きます。
こんな時期に、大切な人や親しい人の体を気遣って書くのが残暑お見舞いです。
暑中お見舞いに続いて、「まだまだ暑さが続くので健康にご自愛ください」と相手を気遣う気持ちを文章にします。
ほかにも、普段なかなか会えない相手に自分自身の近況報告も伝えることで、お互いに暑さに負けないようにしましょうとあいさつする目的もあります。
特に、2020年・2021年から引き続き新型コロナウイルスの影響もあって、なかなか人と会うことができないケースも多いでしょう。
そんな年だからこそ、残暑お見舞いを書いて近況を報告しあってみませんか?
残暑お見舞いを出す時期はいつからいつまでなのか、そしてあいさつや本文ではどんな文章を書くべきなのかについてまとめます。
また、今年は特別な状況の年なので、コロナについての言葉も入れるべきなのか、また葉書ではなくメールでもよいのかについても解説します。
残暑お見舞いはいつからいつまでに出す?時期は意外と早い!
まず、残暑お見舞いを出す時期を解説します。
長年の伝統である残暑お見舞いの時期を間違ってしまうのは、相手に失礼になってしまうかもしれませんからね。
残暑お見舞いを出す時期はいつからかというと、立秋からになります。
2022年の立秋は8月7日なので、8月7日から「残暑お見舞い申し上げます」とあいさつすることになります。
8月7日からの時期なんて暑さの真っ盛りで「暑中お見舞い」のようなイメージがありますが、8月7日から「残暑お見舞い」になるんですね。
昔の暦で、8月7日の「立秋」は「暦の上ではこの日から秋」となるので、秋の時期の扱いになります。
立秋が過ぎて秋の季節になっているのにまだまだ暑い日が続くので、「残暑お見舞い申し上げます」となるんですね。
そして、残暑お見舞いがいつまでの時期なのかですが、8月中に送るのが慣例です。
まとめると、2022年に残暑お見舞いを送る時期の目安は、「8月7日から8月31日まで」となります。
8月中までという考え方のほかに、9月7日の白露(はくろ)と呼ばれる日の前日までの「処暑の候」の時期まで送っても良いという考え方もあります。
ですから、8月の終わりギリギリになってしまったとか9月になってしまったからといってすぐダメになるわけではありません。
残暑お見舞いは、目安として8月中に届くのがベストですが、9月6日までは大丈夫でしょう。
(ただし、あまりにギリギリではなく8月中にきちんと届くようにするのがマナーではあります)
9月になってからのあいさつ文の書き方については、「9月の挨拶文でカジュアルな例文は?コロナ禍での書き方もまとめ!」を参考にしてください
残暑お見舞いのあいさつの書き方や例文まとめ
では、残暑お見舞いの挨拶文の書き方について簡単に説明していきましょう。
基本的には、相手のことを思ってしっかり気持ちを込めて書くことができていればそこまで失礼になることはないです。
でも、書き方のテンプレートというものがある程度はありますので、それを紹介します。
①最初に「残暑お見舞い申し上げます」の決まり文句を書く
最初の一文は、「残暑お見舞い申し上げます」と書くのが定例です。
この決まり文句がないと、残暑見舞いは始まりません。
欠かせない決まり文句なので、他より少し大きめに書くなど目立たせてもいいでしょう。
「残暑お見舞い申し上げます」と書くので、「拝啓」「謹啓」「前略」などの頭語を使う必要は全くありません。
②時候の挨拶と先方の安否や体調を気遣う言葉を書く
「残暑お見舞い申し上げます」の次は、時候の挨拶と相手の体を気遣った文章を書きましょう。
例文としては、こんな流れのあいさつ文がよいでしょう。
- 立秋とは名ばかりの暑さが続きますが、いかがお過ごしでしょうか
- 連日の猛暑には閉口しておりますが、皆様はお元気にしていらっしゃいますか
- 今年は残暑がことのほか厳しいようですが、皆様お変わりありませんか
前半部分で暑さなどの季節に触れた言葉、後半部分で相手方が元気に過ごしているかを問う文章になります。
③自分自身の近況報告を簡単に書く
冒頭のあいさつ文のあとは、あなた自身の近況報告を書きましょう。
近況報告と言っても、そんなに細かく書く必要はありません。
自分自身が元気で過ごしていることを伝えて、何か大きな予定があればそれを簡潔に付け加えて書くだけで十分です。
残暑見舞いはあくまで相手への挨拶なので、自分自身のことを書きすぎないように注意しましょう。
また、先に暑中見舞いや残暑見舞い、お中元などの贈答品などをもらっている場合は、この近況報告の部分で相手へのお礼を一緒に書いてください。
④相手を気遣う言葉と終わりの締めの言葉を書く
近況報告がすんだら、相手方の体を気遣う言葉をもう一度書いて締めの言葉にしましょう。
「これからも暑さが続きますので、くれぐれもご自愛ください」など、短めの文章で大丈夫です。
最後の締めが、相手を気遣う形で終わらせるためという目的もあります。
時候の挨拶のところですでに相手の安否を気遣うことを書いているので、最後にまた長く書くのも不自然です。
必要なら書くべきですが、ただダラダラとした長文を相手に読ませるのは逆に失礼になってしまうので注意です。
⑤最後に「2023年(令和5年)8月」など、手紙を書いた時期を書く
最後には、残暑見舞いを書いた時期を書きましょう。
年賀状に「○○年 元旦」と最後に書くのと同じように、残暑お見舞いも最後に時期を記入します。
「〇月〇日」と細かい日付を書くことはせず、以下のどれかを書けば問題ないでしょう。
- 令和五年 八月
- 令和五年 晩夏
- 令和五年 立秋
年賀状の「令和五年 元日」「令和五年 正月」と書くのと同じ書き方ですね。
「残暑お見舞い申し上げます」から、この流れで順に書いて行けば特に問題ないです。
失礼のない挨拶をすることができますよ。
コロナ禍での残暑お見舞いには、特別な言葉を使うべき?
2020年からは、新型コロナウイルスのために親しい人の体を気遣うあいさつ文を書くことも多いでしょう。
ただ、残暑お見舞いの文章の中でコロナについて書いていいのか悩んでしまうこともあると思います。
結論として、残暑お見舞いでコロナのことに触れること自体は相手に失礼に当たることはないです。
失礼にならないからと言って、コロナについてそこまで長々と書く必要は全くありません。
例文として、以下のような言葉を添えるくらいで十分でしょう。
- 今年はコロナが5類になり、だんだん以前の生活に戻りつつあります
- コロナ感染がまだなくなりきっていないので、お体いっそうご自愛ください
- コロナが5類になりましたが、1日も早くコロナ禍の完全収束を祈ります
ただし、コロナによって健康面や経済面で大きなマイナス影響を受けてしまった人へ送る場合などはひかえたほうがいいケースもあります。
自分と相手との関係性にもよるので一概には言えませんが、相手方がよほどコロナに触れてほしくないであろう状況でなければ、そこまで気にし過ぎる必要はないです。
ハガキや封書でなくメールで出しても失礼にはあたらないのか?
「残暑お見舞いを、ハガキや封書ではなくメールで送ってもいいのだろうか?」という疑問もあるでしょう。
近年はメール送信がかなり一般的ですし、メールで残暑お見舞いを送ることが一般的に失礼になることはありません。
中身の文章がきちんとしているかどうかのほうが、よっぽど重要ですよ。
メールでの残暑お見舞いの書き方も、ハガキや封書で送る場合と特に変わりはありません。
先ほど解説してまとめた流れであいさつ文を書いておけば問題ありません。
残暑お見舞いを送るときに一番大事なことは相手への気持ち
残暑お見舞いを送る時期と書き方についてまとめました。
残暑お見舞いは昔からの日本の伝統の挨拶であり、書き方のテンプレートや慣習はあります。
しかし、最も大切なことは送る相手への気持ちです。
日頃の感謝の気持ちや、相手を敬ったり気遣ったりする気持ちがしっかりあれば、それがあいさつの文章の中に自然と出てきます。
そうすれば、少なくとも相手を怒らせてしまうマナー違反などにはならないはずです。
送る時期や書き方はもちろん大事ですが、それ以上に気持ちを大切にして残暑お見舞いを書いてくださいね。