寒い季節の冬が終わると、暖かく過ごしやすい春の時期を迎えます。
春は、暖かくなって過ごしやすい季節でもありますし、年度が切り替わるタイミングで何か新しいことが始まる季節でもあります。
新しい気持ちになれる春には、友人など大切な人に「これからもよろしくお願いします」の気持ちを込めたあいさつをしておきたいものですよね。
ただ、年始の年賀状や夏の暑中見舞いと違って、春には特定の挨拶状がありません。
そのため、年賀状と暑中見舞いの間の時期になる春には、あいさつのハガキや手紙を出す習慣があまりないんです。
ちょっとした挨拶状を出しておくだけで、その後の関係性や絆が違ってくることもありますよ。
特に、コロナ禍を迎えた世の中では直接会うことが減ってきており、あいさつ文を送ることの意味や重要性が高まってきています。
リモートやインターネットで遠く離れて連絡を取る手段もありますが、文章と文字で気持ちを伝えるのも相手の気持ちに響くものです。
春の季節にピッタリのあいさつの例文をカジュアルな書き方を中心にまとめ、コロナ禍で使える一言や例文もまとめます。
春に挨拶のハガキや手紙を出す意味は?新年度の始まりだからこそ!
春の季節、3月・4月・5月くらいの時期は、ちょうど年賀状と暑中見舞いの間の時期になります。
年賀状と暑中見舞いという、おなじみの挨拶状にはさまれている時期です。
また、冬や夏と違って春は過ごしやすい気候の季節になります。
そのため、挨拶状を出す慣習が根付いていないわけなんです。
ただ、春は年度が切り替わる時期であり、新天地で新しい生活を始めるケースもたくさんあります。
だからこそ、年度の始まりに挨拶状で近況報告をすることが必要になってくるんです。
新しい年度に何か新しいことがあったら、4月中や5月にぜひ親しい人にお知らせしてあげましょう。
できれば、年度末の3月にも年度の1年間を通してのお礼をかねてのあいさつをしておくのが理想ですね。
3月の挨拶状の例文まとめは「3月の挨拶文でカジュアルな文例まとめ!コロナ禍での一言や例文は?」を参考にしてください。
春のあいさつ文で4月や5月にピッタリの例文と書き方まとめ!
では、4月や5月の年度初めに送るあいさつの文面はどうすればいいのか、例文をいくつかまとめます。
たとえば、春に送るあいさつ文の1つの文例として以下のような文面があります。
拝啓 春暖の候 皆様のますますご繁栄のこととお慶び申し上げます ⇒書き出し
さて 4月を迎えまして 新天地での生活を始めることとなりました
・・・ ⇒本文
末筆ながら ますますのご健勝とご多祥をお祈り申し上げます ⇒結び
書き出し、本文、結びの3つの構成で書いていくのがテンプレートですね。
本文は、自分自身の近況報告や相手のことをうかがうなどメインの内容なので、書く人によって大きく変わってきます。
そこで、書き出しと結びの言葉についてテンプレートとしての例文をいくつかまとめていきます。
書き出しには「春暖の候」などが使われるが、カジュアルな書き方では不要
ほかの時期に出す挨拶状でも同じですが、書き出しや結びの文章に季節を感じさせる「時候のあいさつ」の言葉を選ぶことが大事です。
春の挨拶文の書き出しには、「春暖の候(または、春暖のみぎり)」などの言葉が使われます。
「謹賀新年」や「残暑お見舞い申し上げます」のような、おなじみの時候のあいさつの慣用句と同じです。
4月に使われる時候のあいさつの慣用句一覧と、大まかな目安の時期はこちら。
4月の時候のあいさつ
- 陽春の候:3月~4月全般
- 桜花の候、春暖の候、春爛漫の候、暮春の候:4月全般
- 仲春の候:4月中旬
- 惜春の候、陽炎の候:4月中旬~下旬
一方、5月の挨拶文の書き出しに使われる慣用句のいくつかの例、時期の目安はこちら。
5月の時候のあいさつ
- 新緑の候、薫風の候:5月全般
- 余花の候:5月初旬
- 立夏の候:5月初旬~中旬
- 青葉の候:5月中旬~6月中旬
これらはフォーマルやビジネスでの書き方であり、友人へ堅苦しくないカジュアルな文面で書きたい場合は無理に使う必要はありません。
春のあいさつでカジュアルな書き出しには、以下のような文例があります。
4月のカジュアルな書き出し
- 桜の花が満開になったのを見て春を感じております
- 春風が心地よい季節となりましたが いかがお過ごしでしょうか
- 春の暖かい日ざしがうれしい季節となりましたね
- 小鳥たちのさえずりが耳に響くころになりました
- お花見にピッタリなぽかぽか陽気のシーズンになりました
5月のカジュアルな書き出し
- 立夏となりましたが まだ春の名残りが感じられる日々です
- 新緑うるわしい5月となりましたが いかがお過ごしでしょうか
- 八十八夜を過ぎて夏の訪れを感じるころとなりました
- 木々の緑が目にあざやかな季節となりましたね
- 風薫る5月となり 五月晴れの日が続いております
4月と言えば「花」「鳥」「暖かさ」、5月と言えば「新緑」「夏に向かう時期」などを思わせる季語やフレーズを入れてみましょう。
それだけで、春の季節のあいさつ文ということがすぐに相手に伝わって、そのあとの文章も入りやすくなりますよ。
結びの言葉では、相手への気遣いを書くと良い
結びの言葉では、相手の体のことを気づかう文章にするとよいでしょう。
たとえば、4月と5月ではそれぞれ以下のような例文があります。
4月の挨拶文の結びの言葉
- うららかな春の季節 心穏やかに日々お過ごしください
- 花冷えに風邪など引かぬようお体を大切になさってください
- 春の雨に体を冷やして体調を崩されませんよう ご自愛ください
- 4月からの新天地での皆様の一層のご活躍をお祈りいたします
- 新しい環境での生活は大変でしょうが 健康にはご留意ください
5月の挨拶文の結びの言葉
- 風薫る季節となり 心穏やかにお過ごしください
- 本格的な夏がもうすぐですが 暑さで体調を崩ないようにしましょう
- 季節の変わり目ですが お体ご自愛ください
- 連休も終わりますが 疲れを残さずお互いがんばっていきましょう
- 新しい環境での生活には慣れたでしょうか ますますのご活躍をお祈りします
年度の切り替わりや新生活で新しい環境に身を置いたり、季節の変わり目だったりで、体調を崩しやすい時期です。
そこを気づかう文面を最後に書きましょう。
また、書き出しだけでなく結びでも季節を感じさせる言葉をもう一度使うことで、春の季節のあいさつの雰囲気がもっと出てきますよ。
コロナ禍で春の挨拶文の結びに添える一言の例文まとめ
2021年の春は、まだまだコロナ禍の時期です。
コロナについての言葉も添えたい場合、以下のような一言を最後に書いておくといいでしょう。
- 新年度でもまだコロナ禍が続きますが お互い感染対策はしっかりしましょう
- 寒さがやわらいでいくとともに コロナが収束することを願っております
- 連休にお会いできず残念です コロナが落ち着いたらまたお会いしましょう
コロナだからと特別に考えすぎず、一言をちょっと添えるくらいで十分です。
あまり長々と書いてしまうのも、挨拶状としてよくありません。
ただ、コロナ禍でいろいろ厳しい状況にある人もいるので、コロナについて触れるかどうかは臨機応変に考えましょう。
夏の暑中見舞いの季節が来る前に、春のあいさつをしておこう!
春(4月・5月)の時期に送る挨拶状の文面についてまとめました。
春の季節は、新年度を迎えて新しい生活を始める時期です。
いろいろ忙しくてバタバタしていて、挨拶状を書いて出そうという気になかなかならないかもしれません。
新年度を迎える時期だからこそ相手にちょっとした気持ちを伝える挨拶状がとても大切になります。
夏の暑中見舞いを出す時期がやってくる前に、春の新生活のあいさつの便りを大切な人に送っておきましょう。
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