英語学習で注目されているのが「シャドーイング」です。
「シャドーイング(shadowing)」とは、音源を聴いたあと1~2語くらい遅れて影(shadow)の様に声に出して追いかけていく勉強法です。
簡単に言うと、聴いた英語をマネして発音するわけです。
英語のリスニングとスピーキングの両方のスキルを上げる効果が期待できる勉強法として知られています。
英語初心者でも取り組み始められることから、英語の勉強法でおすすめしている人も多いです。
しかし、シャドーイングもただやればいいわけではありません。
やり方を間違えてしまうと、効果が出ない結果に終わってしまいます。
英語学習のシャドーイングについて、効果が出るやり方とコツをまとめます。
せっかくの勉強がムダにならないために、しっかり読んで実践してください。
英語のシャドーイングで得られる効果は?
英語のシャドーイングで得られる効果と言えば、なんといってもリスニングとスピーキングです。
英語を聴きながらマネして話すことによって、リスニングとスピーキングの両方が同時に鍛えられます。
海外で現地の人のしゃべる英語を聴いたり英語で話してみたりしているうちに、だんだんと英語がわかるようになってくるのと似ていますね。
シャドーイングを初心者でも簡単にできる手順まとめ
では、いよいよシャドーイングのやり方の手順です。
シャドーイングのやり方は、人によっていろいろな方法がありますが、初心者でもやりやすくて効果の出やすいやり方をまとめますね。
準備編①シャドーイングの教材として使うツールを用意する
まず、準備としてシャドーイングをするのに使う教材を用意しましょう。
書店などで売られている教材でもいいですし、海外ドラマでもいいです。
ただし、自分のレベルに合っていてきちんと聞き取れるものを選びましょう。
準備②選んだ教材のスクリプトを用意する
使う教材を決めたら、次はスクリプトを用意しましょう。
スクリプトとは「原稿」「台本」を意味する英単語で、英語の音声を文字で書き起こしてあるもののことです。
本屋さんなどで販売されている英語教材なら、音声収録されているCDのほかにテキストにちゃんと英文が書いてあるので問題ありません。
たとえば、TOEICのリスニング対策の場合なら、TOEICの公式問題集がそのままスクリプトと音声教材になりますね。
スクリプトにはわからない英単語の意味を書き込んだりするので、できればコピーを取ってそちらに意味などを書き込むことをおすすめします。
市販の教材ではなく、海外のドラマや映画作品をシャドーイングに使う場合は、スクリプトを自分で用意することが必要です。
有名な作品なら「作品名 スクリプト」でインターネット検索すれば、スクリプトのあるサイトから無料で印刷できますよ。
外出先や自宅で、ちょっとの時間でもシャドーイングで勉強するのなら、スマホアプリも便利でおすすめです。
スマホ1つを準備するだけでシャドーイングがすぐにできますし、画面にテキストが表示されるのでスクリプトを用意する手間も省けますよ。
>>英語のシャドーイングにおすすめアプリ5選!無料も有料も選べる!
①まず1回聞いてみる
使う教材とスクリプトを用意したら、いよいよシャドーイングによる英語学習の開始です。
まずは、英語の音声を1回聞いてみましょう。
聞き取れなくてもかまいません。
「なんとなく、こういうことを言ってるんだろうな」くらいで全然OKです!
②スクリプトを読んで、わからない単語や文章の意味を調べる
次にスクリプト(英文)を見て、わからない英単語や構文などの意味を調べましょう。
辞書を引くなどしないといけないので、ここがけっこう面倒かもしれません。
でも、ここを乗り越えれば、あとはシャドーイングの本質に入っていけますよ。
英単語の意味や文章の構成をしっかり理解しておかないと、シャドーイングの効果がなくなってしまうので、あらかじめ意味をしっかり調べておきましょう。
③スクリプトを見ながら音声と一緒に発音する
次は、スクリプトを見ながら音声を聴きましょう。
その際に、音声とピッタリ合わせるように一緒に発音してください。
この段階では、あとを追ってしゃべっているのではないので、まだシャドーイングではありません。
ピッタリ合わせて発音するのは、英語のアクセントやイントネーションに慣れる意味と、この次のシャドーイングがスムーズにできるようにするためです。
もし、どうしてもうまくできない場合は、読まずに聴くことを1回やり直してみてください。
また1回聴いてみることでまた理解でき、同じように発音できるようになりますよ。
④スクリプトやテキストを見ながらシャドーイングする
準備や前段階の作業、本当におつかれさまでした。
ここから、いよいよシャドーイングの開始です。
最初はスクリプトやテキストを見ながらでかまいません。
スクリプトを見ながら、聞こえてくる音声に少し遅れるタイミングで発音して追っていきましょう。
発音の仕方(アクセントやイントネーションなど)もそっくりそのままマネするようにしてください。
⑤スクリプトやテキストを見ないでシャドーイングする
スムーズにシャドーイングができるようになってきたら、いよいよ最終段階です。
テキストやスクリプトなどの英文を全く見ず、聴いた英語をそのまま発音するシャドーイングをしましょう。
これができるようになったら、あなたの英語力は確実にアップしていると言えますよ。
暗記して英文を言うのではなく、聞こえた英語をそのまま追ってしゃべるようにすることが大切なポイントです。
聞こえてきた英語の音声をすぐ追いかけるようにしゃべることがシャドーイングの本質ですよ。
英語のシャドーイングにおすすめのツールは?
シャドーイングの教材として使えるものには、本、動画(ドラマ・映画)、アプリなどいろいろあります。
特にどれがおすすめというわけでもないので、あなたに合ったものを選んでください。
たとえば、本を読むのが好きなら参考書などの教材にしてもいいですし、ドラマや映画を見るのが好きなら動画配信で好きな作品のワンシーンを使ってもいいでしょう。
英語学習におすすめの海外ドラマは「海外ドラマで英語学習におすすめの5作品【初心者でもOK】」にまとめています。
シャドーイング効果で英語のリスニングもスピーキングもバッチリ
英語学習のシャドーイングについて、やり方やコツをまとめました。
- 音声教材を用意して、スクリプト(書き起こし)も準備する
- 1回聴いてみる
- スクリプトを見て意味のわからない単語を調べる
- まずはスクリプトを見ながらでいいので、音声と一緒に発音する
- スクリプトを見ながらシャドーイングする
- スクリプトを見ずにシャドーイングする
シャドーイングは、英語のリスニングとスピーキングの両方のスキルをアップさせる効果のある勉強法です。
しかし、ただやみくもにシャドーイングすればいいわけではありません。
意味をきちんと理解している英文をシャドーイングしてこそ、しっかりとして効果が出てくるんです。
今回の手順でシャドーイングを進めて、ぜひ英語のスキルをアップさせてくださいね。
シャドーイングに海外ドラマ作品を使いたいのなら、「【海外ドラマ動画配信】無料おためしありの英語学習におすすめは?」も読んでみてください。