幼少期や小学生の時期に、英語を習うのは意味ないって聞くけど本当?
子供の習い事で英会話を考えていたけど、ムダならやめようかな・・・
子供の習い事で英会話は、昔から定番のものです。
グローバル化社会となり、社会に出てから英語を使う必要性が昔よりも格段に高まっています。
以前の時代と比較して、英語に触れる機会や英語を勉強する機会は、あきらかに増えているんです。
ただ、「子供に早いうちから英語を習わせても、効果がないし意味がない」という意見があるのも事実。
英会話教室だってタダではないし、お金や時間をムダにしたくないとためらってしまう気持ちはよくわかります。
そこで、子供が英会話を習うことの本当の意味や効果についてまとめます。
あなたがお子さんに英語の習い事を始めさせるのが決まっていたとしても、知っておくべきことなのでぜひ目を通してください。
英語教育は小学生の3年生から必修化されている
2020年度に、小学校3年生から英語の授業が始まるようになりました。
それ以前は、2008年から小学5年生と6年生で英語をやるようになりましたが、あくまで「外国語活動」であって教科としての扱いではなかったんです。
2020年からは、小学3年生と小学4年生で「外国語活動」として英語を習い、小学校5年生と6年生では「教科」として英語を勉強します。
今は、小学校から英語を科目として本格的に学ぶ時代なんですよ。
小学校3年生、つまり9歳から学校で英語を習い始めるわけです。
そこから、義務教育の中学卒業までだけで7年も学校で英語を習い続けることになります。
習い事で英語や英会話の早期教育が意味ないと言われる3つの理由
小学校3年生から英語を学ぶ時代ですが、英語の早期教育が意味ないという意見があります。
ちなみに、早期教育はWikipediaでは以下のように説明されています。
早期教育(そうききょういく)とは、子ども 本人ではなく保護者や国家など大人の意向で、一般よりも年齢を繰り上げて文字や数、外国語、音楽、スポーツなどの教育を開始すること。
出典:Wikipedia
この説明から考えると、英語の早期教育は幼稚園~小学校低学年のころから始めるケースとなりますね。
では、早期教育で英語を勉強するのに、効果や意味がないことやデメリットがあるという意見の根拠は何でしょうか?
主に言われている大きな理由を3つまとめます。
①母国語の日本語の基礎がないうちに外国語を学んでも効果が低い
英語の早期教育と言われる3歳から小学校低学年の子供は、やっと日本語で会話ができるようになってきたくらいの年齢です。
日本語の文章をきちんと書くことさえ、なかなか難しい年齢ですよね。
3歳や幼稚園ならひらがなを覚える時期ですし、小学校低学年なら国語の授業で日本語の勉強を始めた時期です。
母国語である日本語さえこれから勉強するという時期に、外国語の勉強を始めても効果がなかなか出ないという意見があります。
吸収力の高さで大人顔負けの英語力を身につけるお子さんもいますが、一時的に英語が身についてもすぐに忘れてしまうのが大半という意見です。
②社会人になってから英語学習を始めても話せるようになれる
幼少期からでなくて社会人になってから英語の勉強を始めた人でも、英語ペラペラになった人はいくらでもいます。
小さい子供のうちから無理に英語を勉強しなくても、たとえば日本語がしっかりできるようになってからでも遅くないという意見です。
早期教育にこだわらなくても、結局は勉強する本人のやる気や勉強時間で英語スキルが決まってくるので、始める年齢による影響は小さいわけです。
③英語が話せなくても、すぐに困る日本社会ではない
英語圏に住む人が英語を話せるのは、日常的に英語を使い続けているからです。
また、帰国子女の日本人が英語を話せるのも、外国で暮らしているときは英語を使わないと生活ができなかったからです。
一方、日本に住み続けている人たちは、英語ができなくても生活そのものに困る状況には全くなりません。
「将来、仕事で英語を使うようになるかもしれない!
それまでに英語ができるようにしておいたほうがいい!」
その可能性はありますが、確実に英語を仕事で使うようになるかはわかりません。
しかも、現代は翻訳ソフトが充実しているので、大手の商社でも海外へのメールは翻訳ソフトを使って書いているなんてケースもあるんです。
長期の海外赴任でもしない限り、英語をどうしても使わないといけない状況にならないのが日本という国です。
幼少期に英語を学ぶ早期教育はムダではない!メリットと理由は?
英語の早期教育が無意味という意見があるのは事実です。
しかし、早期教育が全くのムダということはありません。
①学習そのものがムダと断言できない
早期教育であろうがなかろうが、英語の勉強が全くのムダということはないはずです。
英語学習によって、自分で考える力がアップしたり、コミュニケーションスキルがアップしたりすることもあります。
英語の早期教育が意味ないからといって、その時間を遊びに使っても全く同じとは言えないはずです。
将来的に英語を使うことがなくても、考える力やコミュニケーション能力はきっと役に立ちます。
英語に限らず算数や数学の勉強だって、将来に数学者になるわけでもないし、数学で勉強した方程式をそのまま日常に使うわけではありません。
でも、数学を勉強することだって、実は将来的にとても意味のあることなんです。
>>「数学は将来役に立たない」はウソ?人生で何の役に立つか徹底解説!
なにかを勉強することは、本人にとって必ず何らかのメリットをもたらしてくれます。
英語の早期教育のすべてが無意味というわけではありません。
あくまで、早期教育にこだわりすぎず、ほかにもっと学ぶべきものがないかも考えればいいんです。
とある研究では、母国語以外の言葉を習得する環境に身を置くことで、脳の発達に良い影響をもたらすという研究結果だって出ています。
②東大生が子供のときにしていた習い事で英会話は第3位
2021年に、現役東大生に子供の頃にしていた習い事のアンケートをしたところ、「英語・英会話」は第3位の多さでした。
1位の水泳、2位のピアノに次ぐ第3位の結果だったんです。
アンケートで1位の水泳は6割の東大生がしていてダントツですが、3位の英会話も東大生の3割以上がしていた結果になりました。
東大生の3人に1人が、子供の頃に習い事で英会話をしていたんですね。
もちろん、英会話だけでなく水泳やピアノなどほかの習い事もバランスよくやっていた結果かもしれません。
しかし、英会話の習い事を東大生の3割以上がやっていたという事実は無視できないです。
英会話の習い事だって、将来の東大生をしっかり育てる結果につながっていると言えます。
③英語学習への興味を引き出し将来的に大きい学習効果が期待できる
子供時代に英語の勉強をすることで、英語に興味が出たり苦手意識がなくなったりする効果が期待できます。
すると、将来的に英語を好きになって自主的に英語をどんどん勉強して、英語のスキルがぐんぐん伸びていきます。
「好きこそものの上手なれ」と昔から言う通り、好きなことを自分で積極的に極めていくほど強いものはありません。
すぐに英語スキルが身につかなくても、好きになったり興味を持ったりできるだけで、将来的にものすごく強力な武器となるんですよ。
④英検やTOEICなどの資格取得につなげることもできる
幼児や小学生などの早期教育での英語の勉強は、英検やTOEICなどの資格取得につなげられます。
もちろん、社会人になってから取得することもできます。
でも、社会に出る前にトライ&エラーを繰り返して資格取得の成功体験をすることは、お子さんにとって大きな自信となり武器となります。
東大生が水泳やピアノの習い事を多くしていたのも、トライ&エラーで上達することを学ぶ大きな経験だったからじゃないでしょうか。
英語スキルそのものだけでなく、資格取得という目に見える形での上達や成功体験を早期教育で経験することは、人生での大きな実りとなりますよ。
>>【子供向け】英検対策できるオンライン英会話ランキングのおすすめ3選!
⑤英語に興味や適性があるかどうかを見極められる
早期教育で英語学習をして成果が出なくても、それは英語が向いていないのが早くわかっただけのことです。
最悪、英語の上達が全く見られなかったり、そもそも興味を全く持ってくれなかったとしても、それは完全なムダではありません。
お子さんが英語の分野に興味が持てなかっただけの話です。
世の中では、いろいろな人が英語に限らずさまざまなジャンルで活躍しています。
英語のスキル1つにこだわる必要は全くありません。
早くに英語を勉強して成果が出なくても、それは英語が向いてなかったのが早めにわかっただけの話です。
あなたのお子さんにピッタリのジャンルを、ほかに探しましょう!
英語の習い事をムダにさせないために心がける3つのこと
お子さんに英語の習い事を始めさせると、どうしても「英語を話せるようになってほしい」という願いばかりが先に出てしまいます。
親心として当然の思いですが、英語の上達以前に心がけておかないといけないことが3つあります。
英語の習い事を始めるときに大切な心がけを3つまとめます。
①お子さん本人が自分で進んで始めて、楽しむことが最も大事
何よりも大切なことは、勉強しているお子さん本人が進んで楽しんでやることです。
嫌なのを無理に続けていても、かえって英語が嫌いになってしまって将来の学習意欲をなくしてしまうリスクがあります。
無料体験をためしてみたり、1ヶ月~2ヶ月くらいだけ続けてみたりするのは当然アリですが、あまりに嫌そうなら無理に続けることはありません。
今は英語に興味が持てなくても、この先の中高生や大学などで大きな経験をして英語にすごく興味を持つことだって十分にあり得ることです。
今を無理に焦る必要はありません。
②英語ペラペラになることへの過度な期待はしない
オンライン英会話でも、英会話スクールでも、英語塾でも、それだけで英語ペラペラになるほどのスキルアップを期待しないほうがいいです。
あまりに期待が大きすぎると、お子さんへのプレッシャーも大きくなり、英語学習を楽しめなくなってしまいます。
もちろん、オンライン英会話を始めてグングンと英語ができるようになったケースもあるでしょうけど、誰もがそうなる確証はありません。
人それぞれ効果は違いますし、そもそも語学の上達の速さも違います。
「英語がすごく上手になってほしい!」という、想いの全てをかけることはやめておきましょう。
③お子さんに経験を与えるものだと考える
早期の英語教育は、お子さんが英語に触れる経験と考えましょう。
英語がすごく上手になれば嬉しいですが、それを第一に考えずに「まずは経験」と思いましょう。
先ほどのメリットでも解説したように、自分で考える経験や成功体験になりますし、将来につながる興味を持てるだけでも大成功です。
英語の早期教育で、子供のうちから英語ができるようにするよりも、まずは英語に触れる貴重な経験ができるものだと考えてください。
英語や英会話だって習い事の1つ!楽しむことが上達につながる!
英語の早期教育は意味がないのかについて解説しました。
幼児期から英語を無理に始めなくても、いつからでも英語は習得することはできます。
ただ、早期教育で英語を始めると、英語に触れるのを早く経験することができます。
子供のころの経験は、その後の将来に大きな影響を与えることもよくあることです。
まずは、スキルアップと思わずに経験と考えてみましょう。
東大生の習い事の上位2つの水泳とピアノだって、泳ぎや演奏のスキルのためだけではなく人生経験や成功体験のためのケースがほとんどです。
水泳やピアノを習っていた子供たち全員が、水泳選手やピアニストになることを目指しているわけではありません。
子供のときの水泳やピアノの習い事の経験を活かし、東大に入学するなどの将来につながっているわけです。
「早期教育で英語をやっても、英語ペラペラになる保証はないから意味ない」とは思わず、お子さんの将来につながる経験の1つと考えればいいんですよ。
まずは、お子さんに気軽に英語に触れさせてあげましょう。