TOEICのリスニング対策で「先読み」ってあるけど、本当にメリットや効果があるの?
先読みをためしにやってみたけど、難しいし覚えられなくて全然できない!
TOEICのリスニング問題で(リーディングのパート7でも使えますが)、裏技として紹介されることがあるのが「先読み」です。
簡単に言うと、設問の英語が流れる前に問題文や選択肢を読んでおくことで解きやすくするテクニックです。
たしかに、問題文を先に見ておくことで問題が解きやすくなるメリットはありますが、下手にやってミスってしまうと逆に解ける問題も間違ってしまうリスクもあります。
- TOEICのリスニングの先読みのメリットとデメリットは何?
- なかなか先読みができないんだけど、覚えられない原因は何?
- 先読みするときのコツやタイミングなどはあるの?
TOEICのリスニング問題のちょっとした裏技であり、大きなメリットとデメリットを持ち合わせている「先読み」についてまとめます。
あなたのTOEICスコアを伸ばすテクニックにできるかどうか、ぜひ参考にしてください。
TOEICリスニング問題の先読みとは?メリットとデメリットまとめ
TOEICのリスニング問題の先読みとは、設問の英語が読み上げられる前にあらかじめ問題文を見ておくことを言います。
たとえば、クイズ問題で「まずはこちらの映像をご覧ください」と動画が流れ、そのあとに「今の映像で、トラックの車体に書かれていた文字は?」という問題だったとします。
この場合、「トラックの車体に書かれていた文字は?」という問題文を先に知っていれば、その部分だけを注意して見ていればいいので誰だって正解できちゃいますよね。
「インチキではないか?」とあなたは思うかもしれませんが、これが問題文の先読みの簡単なイメージと思ってください。
TOEICのリスニング問題で先読みするメリットとデメリットは、簡単にまとめると以下になります。
メリット
・どんなジャンルの内容が読み上げられるのか、ある程度の予想ができる
・どんな問題が出るかわかっているので、その答えを聞き取るのに集中できる
デメリット
・問題を先読みしておける時間がかなり短い
・先読みしている間に、設問の読み上げを聞き逃してしまうリスクがある
先読みは、成功すれば有利になるのは間違いありません。
しかし、うまくできないと何もならないどころか、最悪のケースは正解できていた問題を落としてしまうなんて結果にもなりかねません。
先読みはテスト当日にいきなり実践するのではなく、勉強の段階で何回か試してみることは絶対に必要ですよ。
TOEICで先読みができない、覚えられない2つの理由
先読みができればリスニング問題を有利に進めることができます。
しかし、一歩間違えてしまうと正解できる問題を落としてしまうことにもなるのが「先読み」です。
先読みがうまくいかない人は、ほとんどが「合間時間に先読みがうまくできない」「先読みしても問題を覚えられない」というケースです。
なぜ先読みがうまくできないのか、その主な理由を2つまとめます。
①語彙力や文法が足りなくて、短い時間に問題文を理解できないから
先読みをして問題文を見たとしても、その問題文をすぐに理解できる英語力がなければどうしようもありません。
問題文の意味を理解できなければ、いくら先読みしたって何の優位性も持てないからです。
これはかなりまずいケースで、先読み関係なく問題文の意味がすぐわからないと、どのみち正解するのが難しくなってしまいます。
理解できないほか、覚えられないのも語彙力と文法力の問題と言えます。
先読みを成功させるには、設問の読み上げが始まっても問題文の内容くらいは覚えておける英語力が必要になります。
先読みを気にするより、まずは単語と文法をしっかり学習するのが先です。
②TOEIC試験に慣れてなくて、先読みのタイミングがつかめないから
TOEIC試験では、リスニングが前半に行われます。
リーディングから始まるならリーディング問題を解いている合間にリスニング問題を先読みできるかもしれませんが、残念ながらリスニングからなのでできません。
つまり、リスニング問題を先読みできるのは、ピンポイントのタイミングのわずかな時間だけなんです。
TOEICのテストを受けるのが初めてだと、どのタイミングで先読みすればいいのかわかりません。
タイミングがわかっていたとしても、「問題の読み上げを聞き逃したらどうしよう」という不安から、先読みに踏み出すことができなかったりします。
ここは経験の差ではありますが、試験慣れしていないことも先読みの成功に大きく影響してきます。
TOEICテスト本番で先読みをするタイミングはいつ?やり方とコツ
TOEICのリスニングテスト本番で、どこのタイミングで先読みをするのかはとても重要な部分です。
タイミングをうまくできるかどうかが、先読みの成功を握るカギだと考えていいでしょう。
TOEICで先読みが重要になるのはパート3と4
TOEICで先読みをするのがカギとなるのは、パート3と4になります。
パート1は写真を見て、その写真に合った説明文を選ぶ出題形式ですが、難易度はかなり易しいですし、その場で見ながらでも大丈夫です。
パート2は、そもそも問題文も選択肢も問題用紙に印刷されていないので、先読みできません。
そのため、パート3と4が先読みをする出題パートになります。
先読みするタイミングはDirectionsが流れているときか早く解けたとき
パート3と4で先読みをするタイミングですが、基本はDirections(ディレクション)が流れているときになります。
Directionsとは、各パートの設問の前に流れる説明文のことで、この説明が流れている間に問題文をサッと見ておくことが先読みなんです。
Directionsが流れている時間は30秒くらいなので、全部を先読みするのは高レベルの人でないとなかなか難しいでしょう。
そのため、最初のDirectionsで最初の3問分を先読みしておき、その後は早く解けて余った時間で次の分を先読み、とするのが良いです。
先読みは3問のうち2つ目と3つ目でもOK!選択肢は見ないほうがいい
先読みがどうしても全部できないという場合は、1つの設問の3問ある問題文のうち2つ目と3つ目を見ておきましょう。
パート3と4では、1つの会話や文章が流れたあとに3問の問題が聞かれます。
1つ目の問いは全体の概要で、2つ目と3つ目の問いがピンポイントに聞いて来る傾向にあります。
つまり、2つ目と3つ目の問いが先読みでわかりやすくなる問題の傾向が大きいので、3つ全ての先読みが難しいなら1つ目は捨てて2つ目と3つ目を先読みしましょう。
また、先読みするのは問題文だけで、選択肢は先読みしないほうがいいです。
間違いの選択肢まで見てしまうと、先入観になってしまうリスクがあります。
先読みは無理する必要はない!場合によっては捨てる覚悟も必要
先読みのタイミングやコツについて解説しましたが、それでもどうしても難しいのなら先読みを無理する必要はありません。
無理に先読みをして、肝心の設問を聞き逃してしまったら元も子もありません。
600点までを目指す段階なら先読みに頼らなくても大丈夫ですし、先読みするにはまだレベルが達していないこともあります。
先読みで失敗して取れる問題を取れなかった、なんてことだけは避けるようにしてください。
TOEICのリスニング問題の先読みについてまとめ
TOEICのリスニング問題の先読みについてまとめます。
- 先読みができれば、問題を解くのに有利になる
- パート3と4の設問で、先読みのテクニックが活かせる
- 先読みができるタイミングは、基本的にDirections(問題説明)のとき
- 問題文だけを先読みするようにして、選択肢は見ない
- どうしても難しいのなら、無理に先読みをする必要はない
先読みはうまくできればたしかにスコアを伸ばせますが、1つ間違うと大きなリスクを出してしまう危険があります。
事前にためしておくことは必ず必要で、本番でうまくできる自信がなければ実践する必要はありません。
先読みを気にし過ぎるよりも、基本の語彙とか文法のほうをしっかり勉強したほうが確実にスコアを伸ばせます。
先読みはあくまでちょっとしたテクニックや裏技の1つとして考え、あまり重大に考えすぎないようにしてくださいね。
先読み以外のリスニング対策や勉強法は、以下の記事を参考にしてください。
>>【初心者向けTOEICのリスニング対策】裏技でスコアアップ!