秋と言えば、思い浮かぶ言葉は「食欲の秋」です!
いろんな秋がありますが、一番イメージするのが「食欲の秋」じゃないでしょうか?
秋は美味しい食べ物がたくさんあって食欲も旺盛になるので、まさに「食欲の秋」という表現がピッタリですね!
しかし、外国人に食欲の秋についていざ話そうとしても、なかなか難しいものなんです。
なぜかというと、食欲の秋は日本特有の文化であり、海外の国では秋が食べ盛りというイメージはないからなんです。
ですから、「食欲の秋」や「味覚の秋」の言葉をそのまま英語で言おうとしても、外国人には意味がしっかり伝わりません。
そこで、日本の毎年の秋の文化と言える「食欲の秋」を海外の人にもしっかりわかってもらえる表現を紹介します。
また、日本の秋での代表的なおいしい食べ物の英単語も解説します。
意味と食べ物の2つを使って、楽しい「食欲の秋」を外国の人とも分かち合いましょう!
「食欲の秋」を英語に訳すときは何て言えばよいのか?
「食欲の秋」をそのまま英語に訳してみると、「autumn(fall) appetite」または「autumn(fall) of appetite」となります。
「autumn(fall)」が秋で、「appetite」が食欲という意味です。
(アメリカ英語ではfall、イギリス英語ではautumnが一般的に使われます)
ためしに、インターネットの英訳を使ってみてもこうなりました。
しかし、「autumn of appetite」という直訳の英単語を言ったとしても、この言い方では意味がしっかり伝わらないでしょう。
日本以外の国には食欲の秋の概念がないため、イメージがなかなかできないからです。
「秋の旬の食べ物」なら、「seasonal food of autumn(fall)」くらいで十分に伝わるでしょう。
しかし、「食欲の秋」という大きな概念を伝えるのに、「autumn(fall) of appetite」では伝えることは難しいです。
「日本では、食欲という欲望の中に季節がやって来るのか?」と混乱させてしまうかもしれません(笑)
そこで、直訳した英単語を言うのではなく意訳のような説明の英文を言うべきです。
例文を3つ紹介します。
①日本では秋においしい旬の食べ物がたくさんあることを伝える
まず、日本の秋は「実りの秋」であり、美味しい食べ物が多くあること自体を知らない外国人もたくさんいます。
そのため、日本では秋の季節においしい食べ物が特にたくさんあることを伝えましょう。
英語の例文では、こんな英文がいいでしょう。
We Japanese have a lot of seasonal food in autumn(fall)
直訳すると、「私たち日本人は、秋にたくさんの旬の美味しい食べ物があります」という意味になります。
これで、「実りの秋」のイメージが伝わり、「食欲の秋」の概念もわかってもらいやすくなるでしょう。
次のように言ってもいいでしょう。
In Japan, autumn is often said to be “the time of harvest”
「日本では、秋は『収穫の時期』としばしば言われます」という意味の英文です。
「収獲の時期」という英語表現を使えば、「実りの秋」がもっと伝わりやすくなり、食欲の秋のイメージを持ってもらいやすくなりますよ。
②季節が秋になると食欲が増進することを伝える
秋になると食欲が増します。
これは、日本の暑い夏から涼しい秋に変わることから起こることです。
そのため、食欲が増進することを伝える必要があります。
例文としては、以下になります。
autumn(fall) is the best season to have a good appetite
直訳すると、「秋は食欲旺盛になるのに、最も良い季節です」という意味の英文です。
「自然と食欲旺盛になる」という意味の文章でもいいですが、食欲旺盛になることにピッタリの季節だと言ったほうが「食欲の秋」のイメージに近くなりますよ。
③日本では秋が食べることに最も良い季節と伝える
「食欲の秋」という表現は、秋に食べることが多くなることを短く簡単に言った言葉です。
つまり、季節の中で秋が食べることにピッタリであるということになります。
このことを伝えましょう。
英語の例文は、以下になります。
In Japan, autumn(fall) is the best season for eating
直訳すると、「日本では、食べるのには秋が最も良い季節です」という意味です。
ちょっとストレートすぎる表現かもしれないので、この理由として前述の2つの例文も一緒に言うと相手にもっと伝わりやすくなりますよ。
「食欲の秋」の文化が日本以外の海外の国にない理由は?
「食欲の秋」の考え方がない海外の人に食欲の秋を説明する際には、日本の季節や食べ物についての説明が必要とわかりました。
では、なぜ外国には「食欲の秋」の考え方がないのでしょうか?
その大きな理由は、日本の季節の移り変わりにあります。
日本は四季の変化がとても豊かな国で、これだけ季節の変化が大きくて素晴らしい国は世界でも日本くらいです。
秋は、夏の暑さでバテた体力も回復してくる時期であり、最も食欲の増進する季節です。
たくさんの食材の収穫期でもあります。
「食欲の秋」は、日本独自の気候と農業事情から生まれた言葉と言えます。
一年中ずっと寒い国や常夏で暑い国などは、もちろん秋そのものがないです。
四季がある国でも、日本のようなはっきりとした季節の移り変わりと豊富な食べ物が実ることの両方があるのは本当に珍しいんです。
だから、食べることで秋が特別な季節という認識やイメージがないわけなんですね。
「食欲の秋」と言えるのは、日本に住んでいる人だけに与えられた特権になります。
日本の「秋の味覚」の美味しい食べ物も英語で説明しよう!
「食欲の秋」や「実りの秋」」は、日本独自の文化です。
ということは、食欲の秋を代表する「秋の味覚」も日本ならではの食べ物が多いです。
ここで、日本の食欲の秋を語る上では欠かせない食べ物も英語で言えるようにしちゃいましょう!
そうすれば、食欲の秋について英語で話すことがもっともっと楽しくなりますよ。
ぶどう(grape)、桃(peach)、梨(pear)、さつまいも(sweet potato)の英単語は知られているので、日本であまりなじみのない英単語をまとめます。
意外と知らなかったり、間違って覚えていたりするものがけっこうありますよ。
①秋刀魚(サンマ)は英語で何と言うの?
まず、秋の味覚として欠かせない食材がサンマです。
サンマの塩焼きを食べると「秋だなあ!」と感じる日本人はたくさんいます。
では、サンマって英語で何と言うのでしょうか?
サンマは英語で「saury」または「Pacific saury」と呼びます。
「saury」の発音は、ごめんなさいを意味する英語の「アイムソーリー」の「sorry」とほとんど同じです。
総称としてのサンマは「saury」ですが、日本で食べられている種類のサンマを特に指すときはパシフィックをつけて「Pacific saury」と呼びます。
「Pacific saury(パシフィックソーリー)」と言っておけば間違いないでしょう。
②松茸(マツタケ)も英単語がある?
秋の味覚の中でトップクラスの高級品のキノコであるマツタケですが、英語では何と言うのでしょうか?
マツタケは、英語で「Matsutake mushroom(マツタケ マッシュルーム)」と表現します。
発音は、「マツタケ」とタの部分にアクセントをつけます。
「Matsutake」だけでも通じますが、「Matsutake mushroom」とmushroom(マッシュルーム)をつけたほうがキノコの一種であることがわかりやすく伝わりますよ。
③栗は英語で言うとマロンではない?!発音もしっかりチェック!
栗は英語で言うと「マロン」と思っている人は多いでしょう。
でも、マロンは間違いです!
「marron(マロン)」はフランス語であり、英語ではないんです。
しかも、「marron(マロン)」は栗を表す正しいフランス語の表現ですらないんですよ。
(栗はフランス語で正しくは「châtaignes(シャテーニュ)」と呼びます)
ですから、英語圏の人に「マロン」と言っても、栗であるとは通じません。
むしろ、「マロン」と言うと、ザリガニの意味の英単語「marron」と思われてしまうかもしれません。
「日本人は、秋にザリガニを食べるのか!」なんて間違った日本文化を教えてしまっては大変ですね。
だからこそ、ちゃんと栗を意味する英単語を覚えておいてください。
栗は英語で言うと「chestnut」と言います。
発音は「チェスナット」です。
栗もくるみやピーナッツと同じナッツ類の一種なので、「nut(ナット)」が語尾につくんですよ。
これで、外国の人に「日本の秋は栗を食べる」ということをちゃんと伝えられますね。
④柿の英単語はある?!英語で何と言うのか?
柿って、日本独特のフルーツのようなイメージもあり、英語でも「kaki」と言うんじゃないかと思っている人も少なくないようです。
でも、ちゃんとした英単語がありますよ。
柿は英語で「persimmon」と言います。
ちょっと読みにくい綴りかもしれませんが、発音は「パーシモン」になります。
ただ、英単語があるとは言っても海外では柿は日本ほどメジャーな果物ではありません。
そのため、「persimmon」と言っても知らない人もいるようです。
⑤かぼちゃを英語で言うとsquash?!発音が少し難しい
南瓜(かぼちゃ)は英語で「pumpkin(パンプキン)」と思っている人は多いでしょう。
しかし、ビックリですが「パンプキン」は厳密には正しい英語表現ではありません。
「パンプキン」は、ハロウィンで使われる皮がオレンジ色のカボチャを指すんです。
では、日本でよく食べられている緑色のカボチャは英語で何と言うのでしょうか?
皮が緑のカボチャは英語で「squash」と呼びます。
発音はちょっと日本人には難しいですが、「スクォッシュ」のように言います。
「スカッシュ」と言ってしまうと、正しく通じない可能性があるので気をつけてください。
日本の文化「食欲の秋」を海外の世界中の人と共有しよう!
「食欲の秋」を英語で説明するときの例文や食べ物の英単語について解説しました。
最後に、もう一度ポイントをまとめます。
- 「食欲の秋」「実りの秋」「秋の味覚」の考え方があるのは日本独特の文化
- 外国人に食欲の秋を説明する際は、「食欲の秋」を直訳で言っても伝わらない
- 秋においしい食べ物がたくさんあることや、食欲が増えることを説明するとよい
現代はグローバル時代になり、日本の文化に興味を持ってくれている外国の人はものすごく増えています。
日本文化を素晴らしいと思ってくれる外国人が増えている中で、日本の「食欲の秋」を伝えて食文化も共有して楽しめたら、それはとても素晴らしいことですよね。
世界の人々にも、ぜひ日本の秋の食べ物を楽しんでもらいたいですね。